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管理組合の保険・保険事故

損害保険付保の意義

マンションで火災、爆発等の事故が発生した場合、他の専有部分や共用部分にまで及び、被害額が多額になるケースが想定されます。

そして、そうした事故が発生した場合に損害保険が付保されていないと、復旧費用の調達、負担が障害となって復旧工事着手の合意形成に支障をきたすことになります。

また、マンションでは共用部分や共用設備等の不備・欠陥等が原因で、居住者や訪問者に損害を与えたり、さらには、居住者の日常生活の不注意から水漏れを起こし、階下に損害を与えたり等、さまざまな事故発生のおそれがあります。

万一事故が発生しても、復旧費の調達に困ることのないよう、安定した管理体制を確立し、マンションの財産価値の長期安定と、居住者間の良好な共同生活環境を維持していくためには、損害保険を活用していくことが不可欠です。

マンション管理組合向けの損害保険に関して、近年、多くの損害保険会社から、各社独自の保険新商品が発売され、管理組合で付保する損害保険契約の選択肢は増えていますが、管理組合にとってよりメリットの大きい内容の保険を選ぶことが重要です。

(2009.6)
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マンション管理組合が付ける保険の内容とは

マンション管理組合では、建物・設備の共用部分の損害を補償する「物」保険と、管理組合が法律上の賠償責任(例えば、共用部分の給排水管から水漏れがおこり、専有部分に損害を及ぼした。外壁が剥がれ落ち、通行人にケガをさせた等)を負った場合に対応できる、「賠償責任」保険にはいっておくと良いでしょう。

「物」保険には一般的なものとして、火災保険(住宅火災保険、住宅総合保険、普通火災保険、店舗総合保険)、機械保険、ガラス保険等がありますが、管理組合向けの保険として、ほとんどの保険会社で、「マンション総合保険」「積立マンション保険」というような名称で損害保険を販売しています。

このような共用部分専用の保険は、マンションの特性に合わせた以下のような商品内容となっており、管理組合にとっては有利といえるでしょう。
ただし、保険会社により補償の内容が多少異なる場合がありますので、契約の際には確認が必要です。

補償の範囲
 a.火災 b.落雷 c.破裂・爆発 d.建物外部からの物体の飛来・衝突
 e.水漏れ f.騒じょう・集団行為 g.風災・ひょう災・雪災(20万円以上)
 h.盗難 i.水災 
 j.臨時費用(上記a~gの事故) k.残存物取り方付け(上記a~gの事故)
 l.失費見舞金(上記a、cの事故) m.地震火災費用
 n.傷害費用(上記a~iの事故) o.傷害防止費用(上記a~cの事故)

これら以外にも次のような損害も対象になります。
破損・汚損事故
 例:子供がエントランスのガラスにぶつかり壊してしまった。
共用動産損害
 例:管理事務室内のコピー機と現金が盗まれてしまった。
水漏れ原因調査費用(共用部分)
 例:共用部分からの漏水原因を調査するために、床や壁を取り壊した。
 (※自動付帯ではなく別途設定が必要となります)
ドアロック交換費用
 例:管理事務室からマスターキーが盗まれ、ドアの錠の交換が必要になった。
 (※自動付帯ではなく別途設定が必要となります)

特約を追加することにより補償される範囲
・施設賠償責任
 マンションの共用部分の使用・管理につき、管理組合が法律上の損害責任を負担
 した場合
 例:外壁が剥がれ落ち、通行人にケガをさせた。
   共用部分の給排水管の事故により漏水し、専有部分に損害が生じた。
機械設備の損害事故
 電気・給排水設備、エレベーター設備などの事故
水害事故
 台風などにより洪水が起こり、床上浸水し建物が汚損
事故再発防止費用
 転落事故や不法侵入犯罪の発生後、その防止の対策費用
水漏れ原因調査費用(専有部分)
 専有部分からの水漏れ事故などの原因調査費用
個人賠償責任
 日常生活における漏水や破損による賠償事故
 例:居住者が水道の蛇口を閉め忘れ、階下の個室内の家財に損害を及ぼした
施設賠償責任(専有個室用)
 店舗・事務所等住居以外の専有部分での賠償事故

参考:マンション管理センターQ&A e-暮らし研究所「マンション管理の役立ち情報」
(2009.6)
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どんな特約を付ければ良いか

マンションではさまざまな事故が想定されます。
原因が共用部分であれ個人であれ、他の人や物に対して損害を及ぼした場合の損害賠償は、突然に一時的な負担が大きくかかるために、補償の必要性が高いと考えます。
また、よく起こるのは「漏水が発生したが、原因がわからない」といったケースです。
これらを考慮すると、特約としては施設賠償責任保険個人賠償責任保険及び水漏れ原因調査費用を加えるのが一般的と考えます。

尚、管理組合の特約で付保できる保険のうち、個人賠償責任保険は、マンションの所有者がかける専有部分の火災保険でも特約で付保することができます。確認してきましょう。

参考:e-暮らし研究所「マンション管理の役立ち情報」
(2009.6)
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付保割合とは

再調達価額に対し保険を付ける割合をいい、10~100%の間で設定が可能です。
(※再調達価額 同じ建物を再築するために必要な価額)
付保割合を低くして、保険金額を下げれば保険料も下がりますが、保険料率は割高になります。
マンションの状況によりますが、一般的には50~70%程度が望ましいと考えます。
(2009.6)
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地震保険とは

地震・噴火またはこれらによる津波を原因とした火災・損壊・埋没・流失による損害が補償されます。(火災保険では補償されません)

地震保険は、「地震保険に関する法律」という法律に基づき、損害保険会社と政府が共同で保険金支払に備えているのが特徴で、損害保険会社の資金力だけでは対応できなくなるくことを想定し、政府が再保険というかたちで責任の一部を引き受けている官民一体の保険です。
一度の地震における地震保険金の総支払額が5兆円までと決められているため、被害の程度によっては予定した保険金が受け取れない(削減される)可能性があります。
※阪神大震災での支払い保険金 783億円

地震保険の対象と限度額
 地震保険金額 火災保険金額の30%~50%の範囲内
 →最大でも再調達価額の50%が限度(火災保険の付保割合100%の場合)
 対象 居住用建物 家財
 ※区分所有者ごとに、共用部分と専有部分の合計5,000万円が限度

損害程度の基準と支払われる保険金(建物)
 全損   建物の地震保険金額の全額 (ただし、建物の時価額が限度)
 半損   建物の地震保険金額の50% (ただし、建物の時価額の50%が限度)
 一部損 建物の地震保険金額の5% (ただし建物の時価額の5%が限度)
 
(被害の程度)
       主要構造部の損害     消失もしくは流出した床面積部分
 全損   建物時価額の50%以上     述べ床面積の70%以上
 半損   建物時価額の20%以上     述べ床面積の20%以上
 一部損 建物時価額の3%以上      ※1
 ※1 床上浸水もしくは地盤面より45cmを超える浸水を受け損害が生じた場合で
  全損、半損に至らない場合
 ※2 損害が建物時価の3%に満たない場合は、保険金が支払われません。

(2009.6)
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積立保険とは

マンション管理組合総合保険には「補償のみのタイプ」と「補償+積立のタイプ」があります。
積立保険は満期時の返戻金が収入として確保できることから、金利が高い時期には人気がありましたが、現在のような低金利時代にはあまり旨みがなく、利用は少なくなっています。今後、金利が上昇すれば、活用の検討も必要になるでしょう。

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消防署がかけた水被害

火災の鎮火にかけられた水の被害は、共用部分は管理組合付保の保険でで対応ができますが、個人の被害は対象となりません。

(2009.3)
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