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マンションの耐震問題

「耐震構造」「制震構造」「免震構造」とは

現在、建築物における地震に対する構造的な考え方とし『耐震』『制震』『免震』の、3つの考え方があります。
『いったい何がどう違うのか?』3つの意味について簡単に説明をしてゆきたいと思います。
耐震構造とは
「耐震構造」と呼ばれる(「新耐震設計法」建築基準法、1981年改正)建物は、震度4-5弱の地震に対してはほとんど損傷を受けず、震度5強以上の強い地震であっても倒壊を防止するレベルで造られています。地震に耐えるよう構造部を強靭・堅固に造り、建物全体で地震エネルギーを受けるので、その分、倒壊しません。ただし室内の損傷が大きい危険性があります。
制震構造とは
建物に地震エネルギーを吸収する機構などを取り込んで、建物の揺れを抑える構造です。主な方法として、建物最上部に大きな「おもり」を揺らせて、その反力で建物の揺れを低減するシステムなどがあります。
免震構造とは
文字通り振動を免れる方法です。建物全体を、柔らかいクッションのような免震装置の上に載せることによって、地震の激しい衝撃をやわらげる構造です。免震構造にはかなりのコストがかかり、建物の完成後も免震装置の定期的なメンテナンスが必要なので、その費用もかかります。

耐震・免震・制震 (2009.7)
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耐震強度とは

マンションを造る場合にはまず、その元となる「設計図」を作成します。
この設計図は、大きく「意匠」「構造」「設備」の3つにわかれ、それぞれ「意匠設計者」「構造設計者」「設備設計者」という3者が担当しています。

そのうち耐震性に関わるのは「構造設計者」です。
この構造設計者が、意匠設計者や設備設計者と相談しながら、マンションの「構造設計図」を作り上げていきます。
「構造設計図」は「構造計算書」を反映して作成されます。
マンションは、自重(それ自体の重さ)や地震・風といった外力に耐えられるような設計が必要です。構造計算では、一定程度の耐震強度のレベルが保たれていることを前提として算出します。
「耐震強度」とは簡単にいうと、どのくらいの地震に耐えられるかを表す指標です。

現在供給されているマンションは、建築基準法の定めによって基本的に「震度5程度の地震に対しては、建物の機能を保持することができ、震度6程度の大地震については、建物にある程度の損害が発生しても人命を確保できること」という前提で設計されています。
(2009.7)
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マンションの地盤調査とN値

マンションの地盤調査は、一般的に「標準貫入試験(SPT試験)」という方法が用いられます。
これは、一定の力でパイプを30cm地中に貫入させるために必要な打撃回数から地盤の硬さを測るもので、この打撃回数が「N値」となります。
したがって、N値は大きいほど硬い良い地盤で、小さいと軟らかい地盤ということになります。

マンションの基礎は「良好な地盤に達していなければならない」と建築基準法で定められていますが、「良好な地盤」とは、N値が50以上あるものをいいます。

マンションの支持層(※)としては「N値50以上が5m以上続いている」ことが一般的に必要とされる数値です。
※建物の重さに充分耐えられる地層
マンションと支持層
管理組合で保管している「竣工図書」の中に「構造図」があります。
ここに地盤調査(ボーリング調査)のデータがありますので、確認してみましょう。

(2009.7)
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耐震性に不安があるマンションとは?

以下に該当する場合には、耐震性について検討の必要がありそうです。

①建築確認を受けたのが1981年(昭和56年)以前である
 1981年(昭和56年)6月に建築基準法が大きく改正されました。
 この改正基準は「新耐震設計基準」とよばれ、この基準を境にして、阪神・淡路大
 震災の被害には大きな差異があったとされています。

②コンクリートに0.3mm以上のひび割れが多い
 ひび割れには「大きな問題は無いと思われるひび割れ」と「確認を要するひび割れ」
 があります。
 線のように細い、小さなひび割れは、コンクリートの収縮などにより起こるものと考
 えられ、構造そのものや耐震性にとって直ちに影響があるとはいいきれません。
 判断の目安は「0.3mm」です。
 0.3mm以上のひび割れがある場合は、コンクリートに雨水が浸入して耐久性や
 耐震性が損なわれる可能性があります。
 ホームセンターなどで市販されている「クラックスケール」を使うと便利です。(下図)

クラックスケール
③コンクリートの剥がれが多い
ひび割れ同様、雨漏りや耐震性・耐久性への影響が考えられます。

④コンクリートの鉄筋がむき出しになっている
コンクリートのかぶり厚(鉄筋を覆うコンクリートの厚み)が足りず、鉄筋がむき出し
になっていることで、鉄筋が雨風の直接の影響を受けます。
鉄筋は錆びると膨張しますが、これがコンクリートを壊す「爆裂現象」を起こす引き
金ともなり、マンションの耐久性・耐震性に影響を与えます。

むき出しの鉄筋
参考:株式会社さくら事務所資料
(2009.7)
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