マンション標準管理規約


マンション標準管理規約(単棟型)・コメント

第1章 総則

第2章 専有部分等の範囲

第3章 敷地及び共用部分等の共有

第4章 用法

第5章 管理
 第1節 総則

 第2節 費用の負担

第6章 管理組合
 第1節 組合員

 第2節 管理組合の業務

 第3節 役員

 第4節 総会

 第5節 理事会

第7章 会計

第8章 雑則

附則

別表

別添


マンション標準管理規約とは

多くの住民が一棟の建物を区分して所有しているマンションにおいて、住民が長い間にわたり快適な生活をおくるためには、住民の間でマンションの維持、管理や生活の基本的ルール(管理規約)を定める必要があります。
そのために、国土交通省が管理規約の標準モデルとして作成したのが標準管理規約です。
これは、マンションに対し、標準管理規約への変更を強制しているわけではなく、管理組合がマンションの実態に応じて管理規約を制定、変更する際の参考になるように、と作成されました。

現在のマンション標準管理規約は、平成13年にマンション管理適正化法、14年にマンション建て替え円滑化法、15年に改正区分所有法が施行されたことを踏まえ、平成16年・23年に改正されたものです。

(標準管理規約全文PDF版 単棟型団地型
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強行規定と任意規定・絶対的規約事項と相対的規約事項

強行規定と任意規定
管理規約は区分所有法の定めに従う必要があり、管理規約で別段の定めができるもの(任意規定)と、できないもの(強行規定)があります。
任意規定の場合には、区分所有法に「規約で定めることができる」などの記載があり、規約が優先されます。強行規定の例については用語集(強行規定)をご参照ください。

絶対的規約事項と相対的規約事項
規約事項には必ず規約で定めなければならない「絶対的規約事項」と、規約以外の方法、例えば集会の決議でも決定することができる事項を規約化した「相対的規約事項」とがあります。
絶対的規約事項
  1. 規約共用部分に関する定め(法第4条2項)
  2. 規約敷地に関する定め(第5条1項)
  3. 専有部分と敷地利用権の分離処分を認める定め(第22条1項)
  4. 敷地利用権の割合の定め(第14条4項)
  5. 共用部分の持分割合に関する定め(第14条4項)
  6. 共用部分の重大変更に関する区分所有者の決議定数を減ずる定め(第17条1項)
  7. 共用部分の管理に関する決議方法(第18条2項)
  8. 共用部分の負担割合及び利益穐主割合の定め(第19条)
  9. 一部共用部分の管理の定め(第16条、30条2項)
  10. 管理所有に関する定め(第27条1項)
  11. 管理者の選任・解任方法に関する定め(第25条1項)
  12. 集会の招集請求権者・招集請求の定数を減する定め(第34条3項・5項)
  13. 集会の招集通知期間の伸縮及び掲示の定め(第35条1項・4項)
  14. 通知事項以外の事項に関する集会決議の定め(第37条2項)
  15. 議決権の割合及び普通決議の定数の変更の定め(第38条、39条1項)
  16. 管理組合法人の理事・監事の選任・解任・任期・定員に関する定め(第49条7項、50条3項)
など。

相対的規約事項
  1. 先取り特権の目的となる債権の範囲の定め(第7条1項)
  2. 管理者の訴訟追行に関する定め(第26条4項)
  3. 建物及び敷地ならびに付属施設の管理・使用に関する定め(第30条1項)
  4. 集会の議長に関する定め(第41条)
  5. 管理者が存在しない場合の規約・議事録の保管者の定め(第33条1項)

☞参考 本「逐条解説マンションの法律がよーくわかる本」
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マンション標準管理規約 令和3年の主な改正点

ITを活用した総会・理事会
「ITを活用した総会」等の会議の実施が可能なことを明確化し、各条文を変更しました。
※ITを活用した総会・理事会の具体的な開催方法はマンション管理業協会がガイドラインを定めています。
※このITを活用した総会・理事会については、それを可能とすることを明確化する観点から標準管理規約の改正を行っているものであるため、この改正に伴って各管理組合の管理規約を変更しなくとも、ITを活用した総会・理事会の開催は可能です。(国土交通省発行(概要)より)

マンション内における感染症の感染拡大のおそれが高い場合等の対応
共用施設の使用停止等を使用細則で定めることが可能であることを記載(18条コメント)
やむを得ない場合には総会の開催が延期できることを記載(42条コメント)

置き配
使用細則で定めることが考えられることを記載(第18条関係コメント)
専有部分配管
共用部分と専有部分の配管を一体的に工事する場合に、修繕積立金から工事費を拠出するときの取り扱いを記載(第21条関係コメント)

管理計画認定及び要除却認定の申請
規定順を整理(第48条)

その他所要の改正
改元に伴う記載の適正化、書面・押印主義の見直し等(第49条関係)

マンション標準管理規約(団地型)の改正
単棟型の改正と同様の改正を行うほか、以下の改正を行う。
・敷地分割事業と分割請求禁止規定との関係性
・団地修繕積立金及び各棟修繕積立金
・招集手続
・団地総会の会議及び議事
・議決事項

マンション標準管理規約(複合用途型)の改正
単棟型の改正と同様の改正を行う。

参考:国土交通省HP>マンション管理について 
   国土交通省|改正の概要 標準管理規約及びコメントの改正点(標準型)
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マンション標準管理規約 平成28年の主な改正点

外部の専門家の活用
外部の専門家が理事や監事に就任して直接管理組合の運営に携わることを想定した規定が新たに明示されました(第35条)。
また、役員としての不適格者の排除や、業務運営の適正化を図るため、「役員の欠格条項(第36の2)、「利益相反取引の防止」(第37条の2)、「監事の権限の明確化」(第41条)等の規定が追加されました。

駐車場の使用方法
駐車場が全戸分存在しない場合における入れ替え制などの公平な選定方法、空きが生じている駐車場の外部貸しに係る税務上の注意喚起等の解説が追加されました(第15 条関係コメント)。

専有部分等の修繕等
これまで、区分所有者は、その専有部分について、修繕等を行おうとするときは、あらかじめ理事長にその旨を申請し、書面による承認を受けなければならないと規定されていましたが、今回の改正では、「修繕等であって『共用部分又は他の専有部分に影響をあたえるおそれのあるもの』を行おうとするときは」と新たに文言が追加され、書面による承認を必要とする修繕等の対象範囲が限定的に変更されました。(第17条第1項)
また、修繕等の工事後に共用部分又は他の専有部分に影響が生じた場合は、発注した区分所有者が必要な措置をとることや(第17条第6項)、書面による承認を要しない修繕等であっても、工事の実施期間中に共用部分又は他の専有部分への影響等を管理組合が事前に把握する必要があるものは事前に届け出ること(第17条第7項)、保存行為に関する事項(第21条)等も追加されました。

暴力団員の排除規定
「暴力団の構成員に部屋を貸さない、役員になれない」とする条項が整備されました。(第19条の2、第36条の2等)

災害時等の判断
緊急時における補修などの保存行為は理事長が単独で判断できること(第21条第6項)や、緊急時の応急修繕は理事会で決定できること(第54条第1項第十号)等が新たに規定されました。

緊急時の理事等の立入り
災害や事故が発生した場合の緊急避難措置として、理事長が専有部分に立ち入ることができることができる旨、規定されました。(第23条、第23条コメント)

コミュニティ条項等の再整理
これまで第27条第十号に掲げる管理費の使途及び第32条の管理組合の業務として規定されていた 「地域コミュニティにも配慮した居住者間のコミュニティ形成(に要する費用)」は削除されました。

議決権割合
新築物件における選択肢として、総会の議決権(及び譲渡契約時の敷地の持ち分割合)について、住戸の価値割合に連動した設定も考えられる旨の解説が追加されました。(第46条関係コメント)

理事会の代理出席
理事会への理事の代理出席について、従来のコメントでは、「理事に事故があり、理事会に出席できない場合は、その配偶者又は一親等の親族に限り、代理出席を認める旨を規約に定めることもできる。」とされていましたが、理事会の議決有効性を巡るトラブル防止のため、今回の改正では「あらかじめ代理する者を定めておく」「議決権行使書による表決を認める」等が望ましいとの文言が追加されました。(第53条関係コメント)

管理費等の滞納に対する措置
管理費等の徴収に関して、新たに「管理組合は、納付すべき金額を納付しない組合員に対し、督促を行うなど、必要な措置を講ずるものとする」との規定が追加されました。(第60条第3項) また、管理組合が滞納者に対してとり得る各種の措置について、段階的にまとめたフローチャート等が提示されました。(別添3)

マンションの管理業況などの情報開示
大規模修繕工事の実施状況や予定、修繕積立金の積み立て状況などの情報を開示する場合の条項が整備されました。(第64条、別添4等)
→ 閲覧させなければならない 日時・場所等は指定できる

参考:日本ハウズイング㈱ ちょっと気になる話
      国土交通省HP 規約・コメントの改正点
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マンション標準管理規約 平成23年の主な改正点

執行機関(理事会)の適正な体制等の確保
  1. 役員の資格要件の緩和(厳重要件の撤廃)
    役員のなり手不足等の実態を踏まえ、役員の資格要件が緩和されました(35条関係)。
  2. 理事会の権限の明確化等
    機動的な組合運営が可能となるよう、理事会の決議事項の明確化、新年度予算成立までの形状的な支出を理事会承認により可能とする手続規定の整備等が行われました(54条・58条関係)。

総会における議決権の取扱いの適正化
  1. 議決権行使書・委任状の取扱の整理
    組合員による出席によらない総会の運営方法である書面による議決権行使(議決権行使書及び委任状)の取扱のルールが明確にされました。
  • 組合員の意思を総会に直接反映させる観点からは、委任状よりも、議決権行使書によって組合員本人が自ら賛否の意思表示をすることが望ましく、そのためには議案の内容があらかじめ明確に示されることが重要であること。
  • 白紙委任状が多用されないよう、例えば委任状の様式等において、誰を代理人とするかについて主体的に決定することが必要であること、適当な代理人がいない場合には代理人欄を空欄とせず、議決権行使書によって自ら賛否の意思表示をすることが必要であること、等について、コメントに記載がされました。
  1. 委任状による代理人の範囲を拡大
    委任状による代理人の範囲について、標準管理規約本文で限定的に列記するのではなく、コメントで基本的な考え方(代理人の範囲は、区分所有者の立場から利害関係が一致すると考えられる者に限定することが望ましいこと等)が記述されました。

管理組合の財産の適切な管理等
  1. 財産の分別管理等に関する整理
    マンション管理適正化法施行規則の改正が平成22年5月に実施されたことを踏まえ、管理費の徴収に係る第60条関係のコメントが改正されました。
  2. 長期修繕計画書等の書類等の保管等に関する整理
    管理組合が保管する書類等について、保管責任者の明確化やその閲覧・保存方法について規定が追加されました。
  3. 共用部分の範囲に関する用語の整理
    平成22年5月のマンション標準管理委託契約書の改定を踏まえた用語の整理が行われました。

標準管理規約の位置づけの整理
マンションの規模、居住形態等、各マンションの個別の事情を考慮して、必要に応じて、合理的に標準管理規約を修正し活用することが望ましい旨、コメントに記載がされました。

国土交通省HP「新旧対照表」
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マンション標準管理規約 平成16年の主な改正点

規約の名称および位置づけの改正
「マンション」の言葉が定着してきたため「中高層共同住宅標準管理規約」から「マンション標準管理規約」に変更されました。

専門的知識者の活用に関する規定の新設
マンション管理士、弁護士、建築士、その他マンション管理に関する各分野の専門的知識を有する者に対し、相談、助言等、援助を求めることができ、そのための費用を管理費から支出できると規定されました。

建て替えに関する規定の整備
建替えに係る合意形成に必要となる事項の調査に関する業務が管理組合の業務に追加され、そのための費用を修繕積立金から取り崩すことができるなど、追加されました。

決議要件や電子化に関する規定の整備
敷地および共用部分の変更に関し、普通決議で実施可能な範囲が「その形状又は効用の著しい変更を伴わないもの」と変更され、普通決議で実施可能な工事例、特別決議を要する工事例がコメントに記載されました。

新しい管理組合の業務の追加
管理組合の新しい業務として
  1. 修繕等の履歴情報の整理及び管理等
  2. 日常的なトラブルの未然防止や大規模修繕工事等の円滑な実施のために、地域コミュニティー形成
について規定されました。
②については、具体的には、居住者間で行う行事(懇親会等)、地域の行事(祭り、ハイキング等)でマンション居住者と地域の人々とのコミュニケーションを図る目的で参加費用等を管理組合から支出する ことができるとしたものです。

未納管理費の請求に関する規定
管理費等の滞納問題に適時適切に対応できるよう、未納の管理費等の請求に関しては、理事会決議により、理事長が管理組合を代表して、訴訟その他法的措置を追行することができる旨が規定されました。

環境、防犯問題への対応の充実
防犯、防音または断熱等の住宅の性能の向上等に資するものについては管理組合がその責任と負担において、計画修繕として実施するものとしました。
管理組合が速やかに工事を実施できない場合は、区分所有者の責任と負担で実施することについて細則を定める旨が規定されました。

設備の共用部分規定と規約案文例
インターネット通信設備、オートロック設備、宅配ボックスなどを共用部分として規定しました。給排水設備の共用部分の範囲も詳細に規定され、ペット飼育についても認めない場合と容認する場合の規約 案文例がコメントに記載、充実が図られました。

参考 国土交通省ページ「中高層共同住宅標準管理規約の改正について」

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コメント【全般関係】

コメント
  1. マンションが重要な居住形態となっている中で、マンションの快適な居住環境を確保するため、区分所有者は、具体的な住まい方のルールを定めておくことが重要であるとともに、社会的には、マンションを社会的資産として、その資産価値を保全することが要請されている。
  2. この標準管理規約が対象としているのは、一般分譲の住居専用の単棟型マンションで、各住戸の床面積等が、均質のものもバリエーションのあるものも含めている。
    いわゆる等価交換により特定の者が多数の住戸を区分所有する場合、一部共用部分が存在する場合、管理組合を法人とする場合等は別途考慮するものとする。
    なお、店舗併用等の複合型マンション及び数棟のマンションが所在する団地型マンションについては、それぞれについて標準管理規約を示しているので、それらを参考とするものとする。
  3. 近年、マンションの高経年化の進行等による管理の困難化やマンションの高層化・大規模化等による管理の高度化・複雑化が進んでおり、これらの課題への対応の一つとして、外部の専門家の活用が考えられる。
    以前から、管理組合がマンション管理士等の専門家に対し、相談、助言、指導その他の援助を求めることについては規定してきたが(第34条参照)、さらに進んで、外部の専門家が直接管理組合の運営に携わることも想定する必要がある。
    このような外部の専門家には、管理の執行を担うという点から、特に、管理規約、管理の委託、修繕、建替え等に関する広範な知識が必要とされ、例えば、第33条及び第34条関係②に挙げるような者が外部の専門家として想定される。 外部の専門家が管理組合の運営に携わる際の基本的なパターンとしては、別添1に示したとおり、(1)理事・監事外部専門家型又は理事長外部専門家型、(2)外部管理者理事会監督型、(3)外部管理者総会監督型の三つが想定される。 この標準管理規約は、理事会を中心とした管理組合の運営を想定したものであり、第35条第2項において組合員要件を外した場合には、(1)理事・監事外部専門家型又は理事長外部専門家型による外部の専門家の活用を可能とするように規定を整備している。 なお、(2)、(3)を採用しようとする場合における規定の整備の考え方については別添1に示すとおりである。
  4. この標準管理規約で示している事項については、マンションの規模、居住形態等それぞれのマンションの個別の事情を考慮して、必要に応じて、合理的に修正し活用することが望ましい。
    なお、別に定められる公正証書による規約と一覧性をもたせることが望ましい。

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