団地 2

団地内 特定建物の建替え(区分所有法69条関係)

団地の建替えに関する、区分所有法第69条第70条は平成14年に新規に設定されたものです。
第69条は団地内の一部の棟を建替える場合で、1項~5項は1つの棟、6・7項は複数の棟が建替える場合の規定、第70条は全部の棟が建替える場合の規定です。

①一棟の建替え
たとえば、ABC3棟の区分所有建物がある団地において、A棟を建替えたいと思ったとき、その敷地をA棟の所有者だけで所有しているのなら、その所有者だけの判断で建替えることができます。
これに対して、その敷地が、団地建物所有者の共有に属する場合には、他の建物の所有者にとって、共有物の「変更」にあたり、その同意が必要となります。
平成14年改正前は、民法251条が適用され、敷地共有者全員の合意が必要とされていました。

このような場合は、まず、建替える棟において建替え決議が成立しているか、区分所有者全員の同意があることが前提になります。そして、団地管理組合の集会において、議決権4分の3以上の多数による承認の決議を得ることによって、建替えが可能となります。 (※区分所有者の数は考慮されません。)

団地の建替え

②2以上の建物の一括建替え
たとえば、ABC3棟の区分所有建物がある団地において、A棟とB棟の建替えが検討されている場合、それぞれバラバラに建替え承認決議に付すこともできますが、A棟とB棟でそれぞれ「一括建替え承認決議を受けてもよい」という合意があれば、団地管理組合の集会において一括して建替え承認決議を行うようにすることができます(区分所有法69条6項)。

棟別にそれぞれの承認決議を行うより、共同で建替えを計画したほうが、団地全体の調和がとれるでしょう。
しかし、まとめて決議を行うことにより、A棟に関する理由により、B棟についても建替え計画案が否決されるおそれがあります。このため、それぞれの棟であらかじめ「一括で決議を受ける」旨の合意が必要となります。

団地内の複数棟の建替え

だたし、(一戸建てではなく区分建物の場合)全区分所有者の合意によることは面倒なので、建替える棟それぞれの集会において、区分所有者及び議決権の各5分の4以上の多数により、AB両棟の建替えについて一括して承認決議に付す旨の決議があったときは、AB両棟の全区分所有者の合意があったものとみなされます(法69条7項)。

☞参考:区分所有法 超解説  団地TOPに戻る

団地内 一括建替え(区分所有法70条関係)

団地内の区分所有建物をそれぞれの棟ごとの判断によって建替えることもできますが、団地内の区分所有建物を全部まとめて一斉に建替えることもできます(区分所有法70条)。
ただし、この一括建替え決議は、次の条件を満たしている場合でなければ認められません。
  1. 団地内の建物の全部が区分所有建物であること(戸建ての建物を含んで団地関係が成立している場合は、一括建替え決議はできない)
  2. 敷地が団地内建物の区分所有者の共有に属していること
  3. 各棟の管理を団地管理組合で行う旨の団地管理規約が定められていること

以上の条件を満たしたうえで、団地管理組合の集会で、団地内の全区分所有者及び議決権の5分の4以上の多数の賛成を得れば、団地内建物を一括して全部取り壊して建物を建替える旨の決議をすることができます(法70条1項)。
ただし、全体として5分の4以上の賛成があったとしても、各棟ごとの区分所有者の意思を無視することはできないので、一括建替え決議が成立するためには、各棟ごとに、それぞれの区分所有者の3分の2以上の者であって議決権の合計の3分の2以上の議決権を有するものが、その一括建替え決議に賛成していることが条件となります。

団地の一括建替え
☞参考:「平成22年版楽学管理業務主任者」(BOOK)
     区分所有法 超解説  団地TOPに戻る

団地型マンションの修繕積立金設定方法について

標準管理規約(団地型)では、修繕積立金は「団地修繕積立金」と「各棟修繕積立金」が設定されていますが、この設定が可能な団地は、管理事務所や集会所が「独立した管理棟」に所在し、各棟は専有部分と棟ごとの共用部分で構成されるマンションで使用区分が明確になっている場合と考えます。

しかし、このような団地は公団や公社が分譲したものに多く、民間のマンションで一般的に多いのは、どこかの棟に管理事務所や集会室が所在しているケースです。
エレベーターや電気室・受水槽室などが特定の棟に設置されているケースも多く、修繕積立金を団地と各棟に区分することが難しくなります。

ということで、修繕積立金は団地全体のみの設定とし、棟別の設定がなく、団地全体で一元的に管理する体制となっているケースが多いのです。
公団タイプのようになっていないマンションで各棟修繕積立金を設定しようとした場合、建物・設備等の「全体共用部分」と「棟共用部分」についてよほど詳細に区分し、規約を改正しなければなりません。
また、管理については、各棟の管理組合とそれぞれの規約で管理し、全体共用は団地管理組合と団地規約という構成で管理することとなります。管理に要する事務経費・労力、総会・会計も全体と各棟ということになり、ますます複雑になり相当の苦労が伴います。

☞参考:カンサイ建装工業㈱HP内ページより  団地TOPに戻る

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