鳩・カラス・ネズミ対策



鳩対策について

鳩対策でポピュラーなバルコニーへの防鳥ネット設置。
設置方法としては、躯体にアンカーかフックを打ち込み、ポリエチレン製やステンレス製のネットを設置するケースも多い。
「しかし、それではマンション躯体を傷つけることになってしまいます。」と指摘するのは、防鳥対策などを行うC社(東京本社)。
そこで同社が提案するのは「らくらくハトネット」という製品だ。
同製品を使えばアンカーやフックを使わずに防鳥ネットが設置できる。
「らくらくハトネット」はアルミ製の伸縮ポールで、このポールを上階ベランダと下階ベランダの間に、いわば「つっかい棒」のように設置する。

躯体への施工はないものの、ポール自体は外から見える。採用にあたっては「マンションの美観性の問題としてどう捉えるかの判断が入るだろう」(同社)。
価格は1.7メートル~3.0メートル伸縮タイプのポール4本と防鳥ネット等一式で6万2千円(税・工事費別)。
フック等を用いた防鳥ネット施工より2、3割高いが、すでにマンションや公団住宅に関東で数百件の導入実績があるという。

[マンション管理新聞 2010年第811号より]
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撤去したら罰金100万円?産卵後の巣にご注意!

産卵されると、鳩の巣は撤去できない――。
鳥獣保護法では「鳥獣および鳥類の卵は、捕獲等または採取等をしてはならない」(8条)とされている。
違反すると1年以下の懲役か100万円以下の罰金が課せられ、撤去するには都道府県知事の許可を受けなければできないとされている。
つまり「卵やヒナのいない巣の段階での撤去なら許される」(東京都)。
ただし、C社によれば鳩は営巣場所を決めると巣を2、3日で作ってしまい産卵する。

大規模修繕を実施しているマンションで、同社が同時に防鳥施工を請け負ったケースでは、鳩が仮設足場の隅で営巣・産卵していた。
「もともと付近に鳩が見受けられる物件であり、作業員も気にしなかったのだろう」と話す。「こうなると足場自体の解体ができなくなります。」
撤去申請をしても「申請が多く、許可を出すまで1週間ぐらいかかる」(東京都)。
1週間もかかるのであれば、発見が遅いと工期の延長にもつながりかねない。

同社は、箱根にあるホテルがツバメのヒナを廃棄し、宿泊客に届け出られたため発覚したケースを挙げ、「密かに撤去しても居住者に通報される恐れもある」と話す。

但し同法に基づき撤去の許可証を受けた者ならその判断で撤去はできる。
東京都もこうした業者に頼むのが早く、ベターだとしている。

[マンション管理新聞 2010年第811号より]
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ネズミ対策について

マンションにネズミが発生するようになったらどうすればいいのだろう。
I消毒(本社東京)ではネズミ駆除を基本的に年間契約で実施している。
まず発生原因の調査を行い、ついで防鼠施工を行う。
コストはおおよその目安で30戸の物件で年間30万円ぐらいと話す。

対策のポイントは①ネズミの移動経路であるパイプシャフトの上下階の貫通部をふさぐ ②貫通部に殺鼠剤(さっそざい)や粘着シートを設置し内部のネズミを駆除する、の2点。

殺鼠剤は食べたネズミを殺してしまうわけだが、この場合したいが腐臭を発するので除去が必要になる。業者に駆除を依頼した場合、死体も除去してもらえるが、天井で死んだ場合など専有部への立ち入りが必要となるため、「使う際は、居住者への十分な周知が必要」としている。
ただし、気づかない死体は、どこかに残留することになる。粘着シートだと、ネズミをシートごと外に「排出」することになり、「殺鼠剤より粘着シートの方を勧めている」とする。施工後月1回程度、粘着シートの取替えやネズミ消息の点検作業を行う。

そもそも、ネズミ発生の原因として「生ゴミをゴミ集積所に決められた日に出さない、ベランダに生ゴミをだしておく」といったゴミ出しのマナーの悪さが挙げられるという。

[マンション管理新聞 2010年第812号より]
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