マンション管理適正化指針

マンション管理の適正化に関する指針

マンション管理適正化指針とは

マンション管理適正化指針(正式名称「マンションの管理の適正化に関する指針」)は、マンション管理適正化法(平成13年8月1日施行)3条の「国土交通大臣は、マンションの管理の適正化の推進を図るため、管理組合によるマンションの管理の適正化に関する指針を定め、これを公表する。」という規定に沿って作られたものです。

・国土交通省告示第1288号(平成13年4月)

(2011.4 更新)
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前文

我が国におけるマンションは、土地利用の高度化の進展に伴い、職住近接という利便性や住空間の有効活用という機能性に対する積極的な評価、マンションの建設、購入に対する融資制度や税制の整備を背景に、都市部を中心に持家として定着し、重要な居住形態となっている。

その一方で、一つの建物を多くの人が区分して所有するマンションは、各区分所有者等の共同生活に対する意識の希薄さ、多様な価値観を持った区分所有者間の意思決定の難しさ、利用形態の混在による権利、利用関係の複雑さ、建物購造上の技術的判断の難しさなど、建物を維持管理していくうえで、多くの課題を有している。

特に、今後、建築後相当の年数を経たマンションが、急激に増大していくものと見込まれることから、これらに対して適切な修繕がなされないままに放置されると、老朽化したマンションは、区分所有者自らの居住環境の低下のみならず、ひいては周辺の住環境や都市環境の低下など、深刻な問題を引き起こす可能性がある。

このような状況の中で、我が国における国民生活の安定向上と国民経済の健全な発展に寄与するためには、管理組合によるマンションの適正な管理が行われることが重要である。 この指針は、このような認識の下に、管理組合によるマンションの管理の適止化を推進するため、必要な事項を定めるものである。

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一 マンションの管理の適正化の基本的方向

マンションは、今や我が国における重要な居住形態となり、その適切な管理は、マンションの区分所有者等だけでなく、社会的にも要請されているところである。このようなマンションの重要性にかんがみ、マンションを社会的資産として、この資産価値をできる限り保全し、かつ、快適な居住環境が確保できるように、以下の点を踏まえつつ、マンションの管理を行うことを基本とすべきである。

1. マンションの管理の主体は、マンションの区分所有者等で構成される管理組合であり、管理組合は、マンションの区分所有者等の意見が十分に反映されるよう、また、長期的な見通しを持って、適正な運営を行うことが重要である。
特に、その経理は、健全な会計を確保するよう、十分な配慮がなされる必要がある。また、第三者に管理事務を委託する場合は、その内容を十分に検討して契約を締結する必要がある。

2.管理組合を構成するマンションの区分所有者等は、管理組合の一員としての役割を十分認識して、管理組合の運営に関心を持ち、積極的に参加する等、その役割を適切に果たすよう努める必要がある。

3.マンションの管理は、専門的な知識を必要とすることが多いため、管理組合は、問題に応じ、マンション管理士等専門的知識を有する者の支援を得ながら、主体性をもって適切な対応をするよう心がけることが重要である。

4.マンションの管理の適正化を推進するため、国、地方公共団体及びマンション管理適正化推進センターは、その役割に応じ、必要な情報提供等を行うよう、支援体制を整備・強化することが必要である。

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