事案の概要(2000年3月21日 最三判)
X(原告)はマンションの707号室を区分所有し、Y(被告)はその階下の607号室を区分所有していたところ、排水管から水漏れ事故が発生し、YがXに損害賠償金の支払を求めた。Xは、債務の不存在確認、管理組合であるZらに対し排水管が共用部分であることの確認、Yに対し支払った排水管の修理代金の返還を請求した。
第1審判決(東京地判1996年年11月26日)は、排水管が共用部分であり、損害賠償債務が存在しないこと等を認め、請求を認容したため、Zのみが控訴。
控訴審判決(東京高判1997年5月15日)は、排水管が共用部分に当たるとし、控訴を棄却。Zが上告。
本件では、マンションの特定の専有部分の排水のために利用される排水管の枝管は、建物の区分所有等に関する法律2条4項所定の「専有部分に属しない附属物」であり、共用部分に当たるとし、上告を棄却した。
ポイント
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本件排水管は、コンクリートスラブの下にあるため、707号室から本件排水管の点検、修理を行うことは不可能であり、607号室からその天井板の裏に入ってこれを実施するほか方法は無い。
この事実関係の下において、本件排水管は、その構造及び設備場所に照らし、建物の区分所有等に関する法律第2条4項にいう専有部分に属しない建物の附属物に当たり、かつ、区分所有者全員の共用部分に当たると解するのが相当である。
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「解説マンション管理適正化指針」(BOOK)より
(2011.1)
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