マンションの給排水設備3


グリストラップとは

油水分離阻集器のことで、油脂を含む汚水が排水管設備を妨げないよう設置を義務づけられた装置です。
野菜くずや残飯を入口のバスケットで阻集すると共に、水と油の比重差により浮上した油脂分のみを表面に貯める働きをします。

グリストラップ
参考:エキップ株式会社HP マンションの給排水設備TOPに戻る

ウォーターハンマーとは

水撃水撃作用ともいい、水道管内の圧力の急激な変動のために生じる騒音・振動現象のことです。ハンマーでたたくような音を発生させる為、「ウォーターハンマー」といいます。
急ブレーキをかけた車に乗っている場合と同じように、水栓を急に閉めると、大きな圧力変動が起こります。
そしてこれにより発生した圧力波が、配管内の全水圧が一定するまで、行ったり来たりを繰り返すのです。

この圧力波は大きなエネルギーを持ち、管末部やバルブあるいは配管の曲がり部などに衝突するごとに、ズシーン!ズシーン!と異様な音を発生させるとともに、配管設備を破損させる原因となってしまいます。

しかし、ウォーターハンマーの発生を完全にふせぐ配管方法は物理的に不可能で、防止するにはマンション施工段階から配慮が必要といわれています。
(2009.6) マンションの給排水設備TOPに戻る


水道メーター/パイロットマークで漏水発見

水道を使用していない状態で、メーターのパイロットマーク(コマ)が回転しているときは、メーターから蛇口までのどこかで漏水していることを意味します。漏水箇所が不明な場合はお近くの水道局営業所へご連絡下さい。

パイロット
(2009.10) マンションの給排水設備TOPに戻る

共用と専有の配管の一体的更新

マンション標準管理規約は2021年6月に改正され、設備関係では、第21条(敷地および共用部分等の管理)関係のコメントで、共用部分と専有部分の配管の一体取り替えについて言及しました。

専有部分の配管取り替え費用については、従来通り「各区分所有者が実費に応じて負担すべきものである」と規定。共用・専有配管の取り替えを同時に行うことで、区分所有者がここに専有部分の配管取り替え実施する場合に比べ、費用負担が軽くなる時は「これらについて一体的に工事を行うことも考えられる」としました。
その場合は、あらかじめ長期修繕計画において専有部分の配管の取替について記載し、その工事費用を修繕積立金から拠出することについて管理規約に規定するとともに、先行して工事を行った区分所有者への補償の有無等についても十分留意することが必要とコメントしています。

マンション管理新聞 2022.3.25 第1199号より
(2022.4) マンションの給排水設備TOPに戻る

【ニュース(2009)】非常時に備え「雨水タンク」を設置

東京錦糸町にあるL錦糸町というマンションでは、給水方式が増圧直結方式で水槽が無いため、非常時の用水確保に備え「雨水タンク」を設置しました。

導入に際しては、マンションが建つ墨田区の雨水利用促進助成制度を活用し、設置費用約17万円のうち、4万5千円を助成金で賄いました。同区・環境保全課によると
平成7年に制度が開始されてから、管理組合の利用は今回が初めてとのこと。

タンクは1階部分の空きスペースに設置、容量は1トンで、貯留した水はタンク下部のコックをひねれば使用できます。
日頃は植栽への水やりや、打ち水として利用しているそうです。

同様の制度は、東京都内では足立・荒川・大田・葛飾・品川・世田谷・台東各区と小金井・多摩・三鷹市等で設けられています。

マンション管理新聞 第779号より
(2009.10) マンションの給排水設備TOPに戻る