マンション管理適正化推進法2
管理組合が設立されていない新築マンションの重要事項説明
管理業者は、管理委託契約を締結しようとするときに、あらかじめ管理組合の理事長等及び区分所有者等全員に重要事項説明をしなければならないとされていますが、事業主から最初の購入者に専有部分が引き渡されるより前は区分所有関係が成立していないので管理組合が設立されていませんし、理事長等及び区分所有者等も存在しません。
したがって、最初の引渡しと同時に管理委託契約を締結する場合は、締結より前に説明会を開催して重要事項を説明することは物理的に不可能です。
このため、法第72条第1項では「当初の管理委託契約の期間が建設工事完了の日から1年以内に満了するもの」に限って、重要事項説明の規定を適用しないことにしています。
最初の引渡しと同時に管理委託契約を締結する場合は、管理組合の集会による決議もあらかじめ行うことが物理的に不可能であるため、区分所有法第45条に基づく書面決議による決議で行われることが一般的です。
この場合、区分所有者等になる予定の者(売買契約締結者等)が管理委託契約の締結について承認した書面を、マンションに区分所有関係が成立した時点で、書面決議による合意書面とする方法がとられています。
※建設工事完了の日とは
建築基準法施行規則別記第19号様式(完了検査申請書)第3面中の「工事完了年月日」が基準とされています(国総動第86号)。
☞参考:高層住宅管理業協会発行「マンションの管理の適正化の推進に関する法律 実務Q&A(平成22年4月)」
(2011.1)
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店舗管理組合への重要事項説明
単棟の複合用途型マンション内に、全体管理組合以外に店舗の区分所有者で構成する管理組合(店舗管理組合)がある場合、店舗管理組合と管理委託契約を締結しようとするときにも、重要事項説明は必要でしょうか。
当該建物に店舗の他に住居がある場合は適性化法上のマンションに該当し、店舗管理組合が管理する一部共用部分も、当然マンションの一部となります。
したがって、店舗管理組合から一部共用部分の管理事務の委託を受けて行う場合もマンション管理業に該当し、店舗管理組合の理事長等及び区分所有者等に対し重要事項が必要となります。
☞参考:高層住宅管理業協会発行「マンションの管理の適正化の推進に関する法律 実務Q&A(平成22年4月)」
(2011.1)
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同一条件で更新する場合の重要事項説明
従前の管理委託契約と同一の条件で管理委託契約を更新する場合は、説明会の開催は不要です。
この場合、管理業者は、あらかじめ、当該管理組合を構成するマンションの区分所有者等全員に対し、重要事項を記載した書面(重要事項説明書)を交付しなければなりません。また、当該管理組合に管理者等が置かれているときは、当該管理者等に重要事項説明書を交付して説明する必要があります。
なお、管理組合の管理者等の設置状況に応じた重要事項説明の方法等は以下の通りです。

☞参考:高層住宅管理業協会発行「マンションの管理の適正化の推進に関する法律 実務Q&A(平成22年4月)」
(2011.1)
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「同一条件」の範囲とは
「従前と同一の条件」とは、契約内容が同一である場合の他、国総動第309号によれば、「マンション管理業者の商号又は名称、登録年月日及び登録番号」の変更に加え、以下に関しての軽微な変更も含まれる、としています。
- ①従前の管理委託契約と管理事務の内容及び実施方法を同一とし、管理事務に要する費用の額を減額しようとする場合
- ②従前の管理受託契約に比して管理事務の内容及び実施方法の範囲を拡大し、管理事務に要する費用の額を同一とし又は減額しようとする場合
- ③従前の管理受託契約に比して管理事務に要する費用の支払の時期を後に変更(前払いを当月払い若しくは後払い、又は当月払いを後払い)しようとする場合
- ④従前の管理受託契約に比して更新後の契約期間を短縮しようとする場合
- ⑤管理事務の対象となるマンションの所在地の名称が変更される場合
以下に、実務上における同一条件である場合、同一条件でない場合の区分例を示します。
(※クリックすると大きな画像が出ます。)

【参考】
管理組合に不利益を与えないために、同一条件として判断することが可能な事例
- 例えば、1年間の従前と同一条件による契約を更新しようとするときに、協議が整わず3ヶ月間の暫定契約を締結する場合は契約期間の短縮になるため「同一条件」に該当します。その後協議が整い1年間の契約を締結する場合は、契約内容が従前のものと同じでも契約期間の延長になるため「同一条件でない」が該当します。

☞参考:高層住宅管理業協会発行「マンションの管理の適正化の推進に関する法律 実務Q&A(平成22年4月)」
(2011.1)
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重要事項説明後に管理組合から減額を要請された場合
重要事項説明後に管理組合から委託業務費の減額など契約条件の変更を要請される場合があります。
重要事項説明は、管理委託契約締結の前に、管理業者が管理委託契約に係る重要な事項を説明することによって、管理組合に契約内容の検討や理解の機会を与えようとするものです。したがって、重要事項説明をした後に、管理組合からの要請により契約内容を変更することになった場合は、
改めて重要事項を説明する必要はありません。
ただし、管理委託契約締結後、契約内容を変更する場合は、法第72条に基づき重要事項説明(同一の条件に該当しない場合は需要事項説明会)が必要です。
☞参考:高層住宅管理業協会発行「マンションの管理の適正化の推進に関する法律 実務Q&A(平成22年4月)」
(2011.1)
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